ALETH42 をビルドした話
ALETH42というキーボードを組み立てました。
ジョリーグッドに仕上がったのでビルドの過程をご紹介したいと思います。
ALETH42について
ALETH42は最大で42キーのコンパクトなキーボードです。
開発者はモンクスオブファンク (@monksoffunkJP) | Twitterさんで、詳細はこちらのGroupBuyページに紹介されておりますので細かいところは割愛しますが、私的なツボは「Planckのケースにぴったり収まる」ということ。
Planck*1は言わずと知れたOLKBのJack Humbertさんが開発された40% Ortholinear Keyboardです。そもそも現在では一般的に格子配列のキーボードを指す用語として定着した"Ortholinear"という単語自体も実はJackさんが名付け親だそうで、OLKBというのはOrthoLinearKeyBoardの略だそうです。そんな御託はさておき、私がキーボード趣味を始めた2018年初頭あたりに買ったのが実はPlanckでしたので、私にとってはひときわ感慨深いキーボードなのであります。
ALETH42はそんなPlanckのアルミ製のちょっと高級感あるケース(Lo-Pro,Mid-Pro,Hi-Pro)を流用できるコンパクトなRow-Staggerdキーボードなのです。*2
残念ながら現在はGroupBuyが終了して25KEYSのBoothでは購入できないようですが、購入要望をもんくさんに送っておけばRound2も期待できるのではないかと思います。と思ってたらエクストラの販売が本日12月25日の午後にあるとのことです。急げ❗️
組み立てる
写真に写っている黄色いケースはさっきからしつこく言ってるPlanckのHi-Proケースで、それ以外はALETH42に同梱されてきたものです。
- PCBA
- トッププレート(ブラックアルマイト)
- スペーサー6個
- ネジ類
- USBコネクタ保護カバー(おまけ)
基板はAtmega32U4のMCUが実装済みでデフォルトファームウェアもFlash済みでした。とてもスマートで喜ばしいことですね。
1.基板にスペーサーをはんだづけ
こんなやつを
まずケース裏からスペーサーをネジ止めして
それからPCBを載せて
位置合わせしてねじどめして
ケース裏のネジを外してPCBを外し
スペーサーをはんだづけ
2.ロータリーエンコーダーをはんだづけ
付けなくてもいいですけど、付けたいならば左上か右上またはその両方にロータリーエンコーダーを仕込めます。今回は左上に。
こちらは遊舎工房で購入したロータリーエンコーダーです。
3.PCBマウントのスタビライザーを付ける
C3 EQUALZのPink色のかわいらしいスタビライザーです。
ハイプロケースなのでキーキャップを付けるとほぼ見えませんが、オシャレは見えないところからですからね。
静音のためにバンドエイドMODよろしく遊舎工房でも取り扱いのあるDES Filmsのいらない子側をカットしたやつを、スタビライザーの当たるところに敷きます。
私はスタビライザーのLubeはSuperLubeと決めています。
4.静音用フォームを付ける
KBDFansのModule Foamをプレートの裏から貼り付けます。1.25Uと1Uのマルチレイアウトになっているところなどは貼り付け位置に注意します。
5.スイッチをLubeしてからはんだづけ
今回はAlpacaスイッチをKrytox GPL205g0でLubeしてTX Switch Filmを挟んだものを使います。
位置合わせ大丈夫かな…と不安になったときは、はんだづけ前に着せてあげる予定のサイズのキーキャップを並べて確認するのが確実です。
できました。
6.スイッチLEDをはんだづけ
1.8mm LEDを付けます。今回はAliExpressのお店でウォームホワイトをチョイス。LEDの長い方の足をPCBの○穴、短い方を◻︎穴に入れてはんだづけします。せっかく小さいLEDを選んだのに、浮き上がった状態ではんだ付けしてしまうとキーキャップに干渉して嫌な音が鳴るので、浮かないように注意してつけます。
消灯状態
点灯すると電球色っぽい暖かみのある色で光ります。
7.PCBとケースの間にEVAフォームを敷く
現物合わせでカットしました。写真のダイソーの3mm厚では分厚すぎてネジが締められなかったので、最終的には以前Aliで購入していた1.5mm厚のものを使いました。
USBコネクタ周りをデザインナイフでカットして、スペーサー部分はケース裏から目打ちで位置決めしてからポンチで抜きました。
8.完成
できあがり
キーキャップはゴールドがかったケースの色味に合わせて Infinikey HIVE を選択しました。
ブラックとイエローのコントラストとケースのメタリックなゴールド色とが相まって、コンパクトなのにスパルタンなキーボードに仕上がったと思います。LEDの色もよく合ってます。
もちろん見た目だけではなく、Alpacaキースイッチもリニアとしての実力は確かですし、ボトムマウントのケースとはいえフォームを敷き詰めて耳障りなケースの反響音は可能な限り抑えていますので打鍵音も心地よく、重すぎず軽すぎない2020ベストモバイルキーボードと言っても過言では無い出来になったと自負しています。
ビルドを終えて
実は私はALETH42についてはα版から参加していたので、Rev0のPCBで組み上げたALETH42(3D Printed Plate, T1 Switch, Planck Lo-Pro Case)をすでに一台持っています。今回組み上げたALETH42 Rev1.1とはPCBもプレートもケースもスイッチも違いますので、打鍵感はまるで違います。(今回のがとにかく良い)
基礎設計が同じキーボードでもここまで打鍵時の気持ちよさが変わるということに改めて新鮮な驚きを感じて、俺って全然キーボードのことわかってないよなぁ、これから先ももっともっと楽しめそうだよなぁと、この金喰い虫で置場所に困らせられる趣味の懐の深さに若干の畏怖の念を抱きつつも来年もよろしくということで筆を置きます。
メリークリスマス🎄